今回のおススメは、岡田英弘さんの「よく分かる!読む年表 中国の歴史」です。
2017年に亡くなられた岡田英弘さんというと、宮脇淳子さんのご主人だそうです。
宮脇淳子さんはモンゴル史とその周辺に関して、YouTubeでおもしろい話を拝見させて頂いておりました。
チャンネルくららやチャンネルAJIR、CGSやチャンネルさくらなどで宮脇先生のお話を見たり聴いたりできます。
まだ見ていない方はまずそちらをどうぞ。
で今回は、その宮脇淳子さんのご主人の岡田英弘さんの「読む年表 中国の歴史」です。
YouTubeの宮脇さん出演の動画で、「純粋な漢民族は三国志の時代に絶えていると主人が言っている」というようなことをおっしゃっているのですが、その詳細な内容ではないのですが(詳細は歴史史料の原文を読むことでしょうから)この本に概要が書かれています。
ちなみに、秦の始皇帝も漢民族ではなく西方の遊牧民族出身だということもこの本には書かれています。
秦の始皇帝の母の姓が黄河の西方にいる遊牧民の姓で、秦の都も黄河の中流域ではなく西側の方に置いています。
で、この西方遊牧民の「きょう(羊のような字)」という姓ですが、もっと昔でいうと太公望で有名な黄河下流域の河南沿岸に接する斉の国の太公望。
この太公望も姓はこの「きょう」氏であり遊牧民系だとこの本には書かれています。
斉の命を帯びて項羽と劉邦がメインとなり秦を打ち滅ぼし、劉邦が漢を作りましたが、その後三国時代の魏から晋、北魏、随、唐と鮮卑族や遊牧民族の支配者が続きます。
それで、元がモンゴル人だというのは有名ですが、清も満州地域の女真族というのは有名です。
だいたい、銃や戦闘機などがない時代では、世界的に見ても馬を自在に操れる民族が武力として強い印象です。
この本はかなりおすすめです。